パンデミック下の企業経営1 – 溶接機メーカー(ドイツ)・4月末時点

2020-05-01

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  1. 現在の生産活動の状況。生産設備の稼働率。
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  3. 現在の販売活動の状況。通常時の何%程度の販売実績にとどまっているか。
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  5. 現在の労務管理状況。通常時の全体従業員数の何%程度の従業員がレイオフや解雇されているか。また、現在勤務している従業員の勤務形態(通常勤務、在宅勤務、時短勤務等)はどのような状況か。
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  7. 新型コロナウィルスによる経済不況下を生き延びるために、特に実施している経営施策。(新規事業への進出、新製品の開発等)
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  9. 新型コロナウィルスが蔓延する以前の経営状態への復帰計画、および政府による社会経済活動の復帰計画。
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\n4月末にアメリカ系の溶接機メーカーのドイツ支社の営業担当マネージャーにインタビューを実施する機会を得ることができた。以下に、それぞれの質問に対する回答をご紹介する。\n\n \n\n質問1. :現在の生産活動の状況はどのような状況か?\n\n回答:現在生産設備は殆ど稼働していない。正常時の約20%未満程度にまで落ちていると思われる。工場の近くに居住している従業員を中心に、全体の約15%程度の従業員が工場で生産活動に従事している。当社は5月10日~半ばごろの時期に、全社の管理者による経営方針策定会議を開催する予定である。この会議で今後の生産活動の計画が決定される予定である。製品への注文は数多く受けているが、それに対して生産・納品することができていない。来年の生産計画に加えて、過去3か月の損失を埋めるための追加販売計画も策定する必要がある。現在当社は、政府から要望を受けて人工呼吸器を生産している。政府からは3,000台の目標を提示されているが、生産できているのは約100台のみである。当社は人工呼吸器生産に関する専門性は保持しておらず、また対応できるスタッフも在籍していない。\n\n \n\n質問2:現在の販売活動の状況はどのような状況か?\n\n回答:今年1月の販売実績は良好であった。2月の販売実績は目標の約60%程度であったが、これは1月末までに受注していた分であった。2月の8~9日を過ぎたころから注文は完全にストップした。そして、需要は欧州全域においてかつてないほどに減少した。\n\n \n\n質問3:現在の労務管理状況はどのような状況か?\n\n回答:約1割の従業員に対するレイオフ(解雇)が実施されていると思われる。間接部門の人員や契約社員がその主な対象となっている。契約社員に関しては、全体の約25%が解雇されていると思う。遠方より赴任してきている社員は約2か月間、もしくは5月末まで休暇を取得するように求められている。現在勤務している従業員のうち、設計やリサーチ、営業といった業務に従事している者は在宅勤務を基本としている。事務所に出勤する従業員は最小限にとどめられている。政府は5月中旬まで、以前のように従業員が職場に来ることを推奨していない。毎日交代で限られた人数の営業社員のみが出勤するという体制を導入するという話が議論されている。\n\n \n\n質問4:新型コロナウィルスによる経済不況下を生き延びるために、特に実施している経営施策は存在するか?(新規事業への進出、新製品の開発等)\n\n回答:まだ具体的な計画はない。5月中旬から検討が始まり、5月末までに最終計画が整うだろう。営業の観点から検討すること以下のようなことだろう。\n

\n現在までのところ、特に政府より求められて生産している人工呼吸器以外に、新製品の開発・生産は行われていない。人工呼吸器の生産は当社の通常のビジネスではない。またその収益は十分なものではない。当社の今後の戦略において重要なことは、西ヨーロッパ全域において政府プロジェクトでの製品の採用率の向上である。これは、大量販売を確実にする最良の方法である。しかし、これをどのように実現するかが今後の課題となる。\n\n \n\n質問5:新型コロナウィルスが蔓延する以前の経営状態への復帰計画、および政府による社会経済活動の復帰計画について把握されている情報を教えてほしい。\n\n回答:具体的な経営計画はこれから策定されるはずである。私個人の見解では、今年の10月より早い段階で、販売状況が通常の状態に戻ることは考えにくい。社会的観点に立つのであれば、皆が通常勤務に復帰する前に新型コロナウィルス感染症に対する治療法が見いだされることが望ましい。\n\n \n\nインタビュー回答者の所属企業における製造設備稼働率は4月末時点で2割に満たない水準であるとのことである。今後この水準がどのように回復していくのか、時系列に可能な限り追いかけていければと思う。\n\n \n

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